2012.1.31 up
Links
・ 自主測定する茨城農民の会
・ 原発について考える 筧次郎
・ 放射能のことなど 筧次郎
・ 茨城・福島の放射能汚染測定調査 吉川真実
・ フランスでのチェルノブイリ原発事故の影響 吉川真実
・ Les femmes qui n'ont pas besoin d'énergie nucléaire !... クリスチャン・ポーズ (仏語)
反原発活動家武藤類子さんのインタビュー。
・ Evaluation décroissante du crime nucléaire クリスチャン・ポーズ (仏語)
原子力犯罪への縮小経済的評価
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1.
「放射能汚染に関する行政の測定値と生物学的な測定調査はかえってストレスの増幅になっているのではないか…。」フランスからの放射能測定独立調査委員会と47プロジェクトと共に茨城・福島各地そして飯舘村での測定に同行し、そのショックとトラウマを感じました。
2.
福島の村や街の子供の両親たちと同じく小規模農家は汚染という状況をなかなか受け入れられない。一般に出回っている放射能汚染に関する国やメディアの情報は錯綜しているかもしくは操作されているし、ターゲットを絞って個人的に線量を示してもなかなか受け入れることができないのです。
3.
農民にとっては心理的な観点で、駆け引きや社会責任ある行動や運動ということでなければ「測るということ」は権力の刃であり、その機器や技術に服従させるというもう1つの顔を持ち合わせているということを覚えておかなければなりません。ここではベクレルモニターLB200 がそれです。
4.
汚染線量測定と原発事故はセットとなり、今日では銀行、株式、保険会社や投資会社という投機家による金融商品として資本化されています。
この投機家たち大銀行らは、消滅してもいいと思っている農村の生活を平成の大合併のような地理的に改編させながら、市場のために大きな利潤を約束します。それは、建設であったり道路、鉄道、空路や海路による輸送そして関税撤廃、新しいテクノロジーや食品や産業製品の輸入であったりします。
5.
こうして、資本主義のコンテクストの中で、公によるものや民による判定であっても放射能の汚染を測定するということは、私たちを貧しくしていくのです。
6.
原発リスクや放射能汚染が生む資本主義のコンテクストの中で公共もしくは民間の基準で土、野菜、水、牛乳、種を測るということは、別な形で原発(原子力産業)に加担し、東電や他の電力会社の権力をさらに強化することを意味します。
これは人間にもっとストレスや苦悩を与えグループや組織を分裂させることにもなります。
7.
「農村」の思想無しに、測定市場ビジネス、金融商品や保険という無秩序の資本主義下で、国や市に放射能測定を任せておくことは、マスや都市型の経済体系へ完全に取り込まれることになり、農民排除へと変遷し、そしてそれが長期化することを生むことになるでしょう。
8.
資本主義の外で自分たちのやり方で放射能を測るということは不可欠です。それは新しいアクションの場を作ることになり、なによりも手段の共有化、人間的な関係性をつくることや一つになること、政治的、思想的、詩的、芸術的、精神的に原子力産業と闘うことを意識し自覚するためにです。
この非暴力の反文化の目的は、日本の脱原発への意思決定(宣言)のために社会環境の条件を整え政治的ダイナミズムを与えることです。
六ヶ所村や福島で昔からそして今も田村市で反原発を叫んでいる武藤類子さんが呼ぶところの「それが私たちの生き方」、それを救うことなのです。
(2011.6.21)
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