縮小経済 & ハーフビルド & DIYの話 文・その他 ポーよし川真実            


田舎探し、ハーフビルド

     我々はどこへ行くのか?
     自然に・自然を・自然と
     家をみつける。 タイミング、
                フィーリング & チャンス
     国ノ色、故郷の 色



田舎探し、ハーフビルド

    ここでいいと思 えばここでいいのだ
    吾唯足ルヲ知ラ ナイのだから
    アドベンチャー  ハーフビルド
    実は家づくりは 楽しくない
   建築確認という 門出
   基礎工事、もう 後戻りできない
   山に響く音




    汚水処理装置


実は家づくりは楽しくない







地質調査の結果はもうしばらく後に出るのだが、とにかく建築確認許可をとらなければ建築できないし、土地賃借の契約もできない。
これは、建築確認許可が下りなければ契約を交わしたってしかたない、という地主や仲介建築士のアドバイスだったが、後になって考えると、「地盤が緩いから建築しないのではなく、建築できるように土地を改良する」という日本独特の考えからすれば、「建築確認が下りるような書類を提出する」という結果ありきで物事は進めるらしいから、やはり契約は最初に交わすべきなのだ。善し悪しは別として、なぜそのように理論立ててアドバイスをくれないのだろう。いや、頼り過ぎているのかもしれない。自分で勉強しなければいけない。そして、本当は物事の進め方の決まりなんて無いのかもしれない。

「便利さ」や「効率」を重視、啓蒙!尊崇!する代わりに時間を費やすことを惜しんだり、自然を破壊してしまったりすることを最も嫌う夫は、このなかなか契約の話が進まないこの状況をむしろ歓迎していたようで、それも私を苛つかせた。時間をかけた方が情報も知識も増えるけれど、話は進まず闇雲で、わけわからずもがく苦しみったら誰にもわからない。 この頃出会う人出会う人が「家を建てることは楽しみながらやりなよ。無理しちゃダメだよ」と口を揃えて言った。「ははーん。実は家づくりは楽しくないんだな」とその真意が読みとれた。

建築士からの出来あがってきた設計図を見て「なんだ、渡した図面を清書しただけじゃない」と不公正にも思った。自分がそのように頼んだのだけれど、せっかく建築士の手を通したのだし何かしらのプラスαを期待していたのはそんなに突飛なわがままでもないだろう。5、6ヵ所の疑問点と質問をファックスしたが、答えは2週間ほど返って来なかった。 この設計図を見て、こんな程度でいいのか…、これなら自分にも描けそうだ…と少々奢った。
メールで丁寧な且つ厳しい催促と”こちらはあまり満足してませんよ”の勧告をしてみたが、返答無し。

ついに「見積もりを出さない、返答をしないなど、不透明でこのまま仕事を続行することが無理であるので、ここで一端打ち切り、他の方に引き継いでもらう…」云々を明朝体のボールドでメールをし、決裂した。 しかしなんと、この時点で、その仲介の建築士にこの土地を借りたいと申し出てから半年が経っていた。私は頼りのプロの建築士を失って途方に暮れるどころか、その日は爽快な気分だった。やっと雲が晴れた、次の雨雲が来るまでは…。

ここから”楽しくない家づくり”が本格化する。しかしながら、行程や時間の経過、全てが透明で、他人を批判しなくていいのは、爽やかで気持ちが良いものだ。自業自得ならぬ自行自得、自分の行いは善くも悪しくも己に返って来るのだ! 今までチラチラ斜め読みしていた建築本をこれから真面目に解読していく。

家づくりの全体像が見えていないどころか、建築確認の申請書類さえ具体的に把握していない。1つ1つ解決していくしかない。
ここまで遅れてしまった計画だから、今更焦ることもない。「仕方ない」と覚悟を決めた。


田舎暮らしを決めたときから「汲み取りトイレは絶対イヤ。水洗に改修して住む」と断言し、そのための工事費50万円など安いもんだと思っていたのに、ここへきて夫の一押しの”コンポストトイレ”を、なぜだかよくわからないが易々と承諾してしまった。たくさんの田舎暮らしの人に会い、今現在も中山間地に住んで、庭は虫だらけ、裏山では小動物に出会うこともある、そんなプチ田舎暮らしに鍛えられたのだろうか。”別に嫌ではないと思った”から、というだけの理由で。

コンポストトイレは、ドライトイレとも呼ばれて、水を使用しないトイレのこと。「ご不浄」などと差別されていないフランスでは下水のない地方などではこのドライトイレが注目を浴び始めて、行政も推奨しているとか。システムは簡単だから場所があればできる。バケツなどにし尿を落とし、おがくずや土などを上から掛ける。それを屋外に運び熟成させ、肥料にするというもの。便器も自作できて、ネットで見ると色カラフルな可愛い物がたくさんあった。”かわいい”につられたのかどうかわからないが、このドライトイレが許可されているのだろうか、それを事前に調べなければ前に進めない。 そして夫がもう1つ提案してきたものがあった。
生活雑排水を浄化する”有用植物を用いた浄化池”システムといって、アシやヨシやハーブなどを用いたいくつかの小さな池を作り、有用な植物に有害物を分解させるというやりかた。 日本では湖や池で公の機関が実験的に行っているデータがあったが、家庭用のものは「傾斜土槽法」という傾斜させた箱に土を入れ生活雑排水を流し有機物BODやリンや窒素を除去できるシステムを開発中の四電技術コンサルタントにコンタクトを取り、データを入手したりした。 実験ケースだけれど、実際に一般家庭で活用している秩父市を訪ねたりしたが、汚水と雑排水を混ぜていたり、合成化学品などをなるべく流さない努力をしなければ、なかなか難しいものだということがわかった。しかし、ちょっとした努力で難なく実る計画である事もわかった。
建築許可の申請前に、県の建築指導課へ連絡し、こちらの意向とデータをメールで送って検討してもらった。一週間後「し尿の処理が直接地下浸透や河川に流すものでないのなら、雑排水の規制は特にないので、大丈夫」との返事が来た。雑排水の規制が全くない…とは、ちょっとお粗末な感じもしたが、とりあえず、トイレ・雑排水の件は紙上ではクリアした。


あんなに嫌だった汲み取り便所にどちらかといえば近いコンポストトイレも、今のところ申請の紙の上では臭いもなく虫もいないし、 申請自体もクリアできそうだし、ゲームで言えば、1ステージ目を軽く制覇したような初心者の甘ぁい期待感が満ちていた。





フランスのHPから資料を集めて書類にする。 たのしいトイレ満載。




[アンプラント]
というエコロジーをエーマにしたアソシエーション。
たくさんヒントをもらった。
フランスのドライトイレ状況やかわいいアイデアなど必見。




きれいな画像で未だヴァーチャルなトイレはきれいでかわいい。
後々の苦労のことなど、後で考えよう。
とりあえず、この美しい図面で建築規準はクリアできた。




ステンのバケツを調べる。
溶接なし、つなぎ目なしがよい。






ドライトイレ、コンポストトイレはサンマー社のコンポストトイレが有名だけれど、安いタイプのもので25万円はする。

GreenLy--------家庭用バイオトイレ
約20万円(送料別)
便と尿を分別するトイレ。
説明、検証、体験談など、HPの資料だけではもの足りない。
もっと実例を見てみたい。

Home @ linked222

 (9〉基礎工事、もう後戻りできない